2015年2月24日火曜日

社会主義体制下の生活は窮屈だけではなかった『東ベルリンから来た女』。

東西の冷戦がまざまざと溶けていく過程を多感な10代の頃にニュースで接しました。

1989年にベルリンの壁崩壊、1991年にソ連の崩壊・・・とニュースで見る東側の国はなんだか見知らぬ、怖い世界でした。

今でも覚えています。

ベルリンの壁が崩壊されていく横で、壁によじ登り国旗を振る若者。皆、一様に笑顔でした。
さて、そんな壁が崩壊される前を描いた映画『東ベルリンから来た女』。非常に興味深い映画でした。



『東ベルリンから来た女』。

2012年ベルリン国際映画祭銀熊賞(監督賞)受賞作品。
1980 年夏、医師のバルバラ(ニーナ・ホス)は東ベルリンの大病院からバルト海沿岸にある小さな町の病院に赴任する。西ドイツへの移住申請を却下され左遷された 彼女は、上司のアンドレ(ロナルト・ツェアフェルト)にも笑顔ひとつ見せず同僚とも打ち解けようとはしなかった。そんなある日、矯正収容所から逃 げようとするも病気になってしまったステラ(ヤスナ・フリッツィー・バウアー)が運び込まれ……。
『東ベルリンから来た女』公式サイト:http://www.barbara.jp/


『東ベルリンから来た女』を観た感想。



内容を全く知らずに見ました。

タイトルの意味からして、東ベルリンから西側諸国へ亡命した女性のお話かと思っていたら、違いました。

確かに主人公の医師は西側諸国への亡命を希望していますが、その結果、東ベルリンから田舎へ左遷された、という設定。自分が行きたいところへ行けない不自由さ。加えて密告と秘密警察が権力を握る社会主義体制の恐ろしさ。

暴力と恐怖でしか人民を支配できない鬱屈した雰囲気は確かに漂っていますが、それ以上に社会主義体制下での東ドイツの生活ぶりを興味深く眺めました。

ヒロインの医師バルバラは常に無表情というかぶっきらぼう。左遷された先の病院では同僚に馴染まず、孤立を選ぶが次第に上司アンドレや強制収容施設から逃亡した少女ステラとの出会いにより、少しずつ心がほぐれていきます。

その一方で西側諸国にいる恋人への気持ち、そして、どうしようもない自由への希求。自転車を力強く漕ぐ彼女にその気持ちがあふれているよう。そう、力強く激しく。

バルバラは相反する二つの感情の中で激しく揺れ動き、そして、彼女が最後に取った手段とは?
物語は極めて淡々と進みます。説明もナレーションも何もなく、登場人物の生活を静かに描き出しています。そして、それぞれの境遇をあぶりだしてきていきます。

社会主義体制での生活のなんたる窮屈なことよ!

最後、バルバラが選択した結果が正しいことなのか、どうかわかりません。

でも、どんな社会であろうとそこに人の営みがあり、人の生活があるのだなぁ、とシミジミさせられました。そして、9年後、ベルリンの壁が崩壊したとき、彼女の顔には笑みが浮かんでいますように!

安易に西側諸国へ行くと自由になれるよ!幸せになれるよ!と考える己を恥ずかしく。

トリビア的な:ベルリンの壁崩壊をめぐる3つの誤解

泣ける度。

50%。

人生には喜びも悲しみも苦痛もある。

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※この記事の元記事はわたしの別ブログ『わたしの日常』になります。

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