2014年5月11日日曜日

愛したことが罪なのか、情熱が罪なのか『ブロークバック・マウンテン』(2005年)。

アン・リーの作品に初めて触れたのは『ウェディング・バンケット』でした。面白い映画だと思いました。そして、その後、アン・リーはとことん拍子にいろいろなテーマの作品を展開していき、その多彩さに驚かされたものです。




そして、映画『ブロークバック・マウンテン』 。改めて、アン・リーのアプローチの仕方に惚れ惚れしました。




『ブロークバック・マウンテン』あらすじ。

「楽園をください」「グリーン・デスティニー」のアン・リー監督が描く愛の物語。1960年代初頭のアメリカ・ワイオミング。カウボーイのイニスとジャックは2人だけの厳しいキャンプ生活の中で愛し合うようになり、結婚後も密かに愛を貫いていく。「ブラザーズ・グリム」のヒース・レジャー、「デイ・アフター・トゥモロー」のジェイク・ギレンホールが共演。第78回アカデミー賞の監督賞、脚色賞、音楽賞の3部門を受賞。
監督 アン・リー
原題  Brokeback Mountain
製作年 2005年
製作国 アメリカ
キャスト ヒース・レジャー、ジェイク・ギレンホール、ミシェル・ウィリアムズ、アン・ハサウェイ、ランディ・クエイド





『ブロークバック・マウンテン』感想。

この映画を初めて観た時に思ったことはすんなりと「いい映画だなぁ」ということ、そして、それ以上に「アン・リーはどこまで・・・!」ということでしょうか。

そう、正直、作品に対する感動よりも台湾人であるアン・リーのフィールドの広さに驚きと感動を呼び起こされた作品。


今回、改めて観ると素直に作品の世界に入り込み、静かに静かに胸の奥底に眠らせていた情熱が揺り動かされたのを感じました。一般的にはカウボーイであるゲイの恋愛映画になるのでしょうか。 でも、彼らは自らをゲイであると自覚していたのだろうか、と今は思います。そういう意味ではこの映画で取り上げられていたのは、異性であれ、同性であれ、情熱を注いだ愛にさまよった二人の物語であったのだろう、と思います。

人里離れたブロークバック・マウンテンで羊番の仕事を通して通じ合っていく感情。そして、衝動的な情熱。だが、それは保守的な西部の世界では認められるものではなかった。二人はその後、結婚をし、それぞれ子供をもうけ、生活をしていく。だが、二人の愛はいつまでもいつまでもくすぶり続け・・・

一方で二人の男の愛が燃え上がり、燃え上がるほど、妻は途方にくれるしかない。物語の終盤にいくにつれて二人はもちろん、周囲にもフラストレーションがたまり、たまり、そして、あの最後に繋がります。


全体的に非常に抑制のきいたつくりであり、過剰なロマンティックもセクシーもありません。静かに二人の間に流れる20年を描いていきます。それだけに想像の余地が果てしなく、思うがままにいきれなかった二人の悲しみ、葛藤、苦しみがじわじわと襲い掛かってきます。

彼らは彼らなりに誠実に生きようとしたけれど、その誠実さに少しずつ歪みが生じ、少しずつズレが生じ、決してハッピーエンドではない終わりにしんみりと、ただ、もうしんみりと。

そして、これが現実なのだろうか、と。


美しい映画でした。

美しい景色、美しい男二人、そして、美しい妻二人。


それだけに悲しく、涙を誘う映画でした。



泣ける度 70%。 愛したことが罪なのか、情熱が罪なのか。






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