2014年1月8日水曜日

男の身勝手さ、何たる身勝手な男であること、『赤いアモーレ』(2004年)。

うーん、この映画はどうなんでしょうか。個人的には主人公のエリート医者を殴りたいほどです。結婚して夫のある身としてはこんな男と結婚しなくてよかった!という気持と、現実にはこんな優柔不断、身勝手男多いよね、というシミジミ感が絶望に近い気持でないまぜになっております。




それにしても、絶世の美女であるペネロペ・クルスが社会の底辺を彷徨う悲しくも哀れな女を演じている様には度肝を抜かれました。内容を全く知らないで観たのでより衝撃が大きかったです。

それほどこの映画での彼女は底辺の女でした。


いかにもイタリア映画らしい情熱的な恋に落ちた男の愚かさとそれを分かっている女の悲しさを描いた不倫物です。

外科医の男と貧しい境遇の女性との、不倫の恋愛を描いたラヴ・ストーリー。監督・脚本・主演は「マーサの幸せレシピ」などの俳優として知られ、これが監督第2作となるセルジオ・カステリット。原作は、監督の妻でもあるマルガレート・マッツアンティーニの小説『動かないで』。共演は「トリコロールに燃えて」のペネロペ・クルス、「パッション」のクラウディア・ジェリーニほか。2004年イタリア・アカデミー賞(ドナテロ賞)最優秀主演男優賞、最優秀主演女優賞受賞。
監督セルジオ・カステリット
原題 Non Ti Muovere
製作年 2004年
製作国 イタリア
キャスト ペネロペ・クルス、セルジオ・カステリット、クラウディア・ジェリーニ、アンジェラ・フィノチアーノ、マルコ・ジャリーニ

娘が瀕死の状態で運ばれてきます。娘の容態に動転しながら、男の頭はいつしかかって燃えるように愛した一人の女性との過去が頭の中をよぎります。


社会的に成功した仕事、美しく聡明な妻、海辺を臨む贅沢な自宅、満ち足りた男の人生そのもの。何一つ欠けたものが見当たりません。

けれど、心に空虚な何かを抱えていた彼。

それは社会からの疎外感なのか、妻からの疎外感なのか、それとも、満ち足りたがゆえの空しさなのか。

そんなときに、外科医の男はペネロペ・クルス演じるイタリアと出会い、彼女を文字通り犯します。そして、そのことをお詫びするために訪問したはずなのに、また彼女を・・・いつしか二人の間に心の交情がうまれ、男は女を愛し、女もまた男を愛するようになります。

が、男は妻も愛しているのです。燃えるような恋ではなくとも、家族として愛し、尊敬しているのです。妻との満ち足りた生活、愛人との刺激的な生活。その両方ともに愛しているのです。


なんて身勝手な男!


が、こういう男、現実に多いんじゃないかしら?と思いました。話の中で男の過去のトラウマらしきものが描かれますが、それでも許せないでしょう。でも、許してしまった妻と愛人。そう、愛人はもちろん、妻も気付いたでしょう。でも、口をつぐんだ妻。こういう妻も世には多いのではないかしら・・・と思いました。

「君は僕を許さないだろう」
「いいえ神が”私たち”を許さないでしょう」

女は全てを分かっていたのです。それでも女は男に愛を求め、やぶれ、それでも求め、男もそれにこたえようとしたその矢先に女は亡くなります。


それにしてもペネロペ・クルス。

彼女には絶世の美女というイメージしかなかったので、今回のイタリアのようなみすぼらしい貧しい女役は意外でした。メイクで眦をあえて下げ、そして、濃く下品に仕上げ、口に何か細工をしているのでしょうか?頬のあたりから口元にかけてのラインがおかしいですね。そのためか、風貌がいつもと異なってみえます。

その、暗い、暗い、下品な風貌に胸が締め付けられました。いつもの絶世の美女ぶりを思い出すとより悲しくなりました。


痛い映画です。胸に痛い映画。

十代や二十代の恋愛を謳歌しているときには分からない映画でしょう。でも、結婚して配偶者をもつ身となって観ると胸につまされます。ああ、わたしもこういう女かもしれない、と。妻であれ、愛人であれ。



泣ける度
 40%。
 ペネロペ・クルスの演技に涙。





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タイトルの『赤いアモーレ』ってどういう意味なのかしら?と思いました。「アモーレ」そのものはイタリア語で「愛、恋愛、愛する人」をさすようですが、その前についている「赤い」の意味・・・?と考えていると血の赤なのかな、と思いました。

愛した女性が亡くなったときに流した血の色、死に直面している娘が流している血の色。

外科医である主人公の男が思い描く愛の形が血に象徴されているのか、となんだか呆然としました。



ちなみにこの映画の原作者は監督の奥さんだそうで、下記が原作になります。


動かないで


ここでのレビューにイタリアは『源氏物語』でいう夕顔だと指摘されていました。なるほど・・・と思うものがありましたね。シチュエーションとしては。美しく完璧な妻を持ち、金に不自由のない満たされた生活を送るはずの男が下層階級の女に手を出してみる・・・シチュエーションだけは同じですが、女に求めたものは異なるような気がします。


美しいペネロペ・クルスを求めて、『ボルベール〈帰郷〉』と『それでも恋するバルセロナ』を立て続けに観てしまいました。彼女は本当に惚れ惚れするほど美しい。わたしのお気に入りの女優さんです。

ペネロペ・クルスを観ていると世の男はこういう豊満な肉体を持つ、美しい、蠱惑的な美女が好きなんだろうな、としみじみと思います。こういう生まれながらの圧倒的な美女を目の前にするとただ、ただ、ひれ伏すしかありませんね。

また、観た映画の感想は改めて。


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